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復活!50年ぶりの自社精米工場設立

現ビール工場の場所にあった精米工場。(写真中央)

 

酒米プロジェクト4年目の昨年は自分たちに任された土地が一気に増え、機械を入れてのスマート農業にシフトチェンジ。まさに第二章がスタート、と言ったところでした。そして、今年はついに50年ぶりに敷地内に精米工場を設立し、精米までの全ての工程を一貫して自分たちで行えるようになりました!

かつて熊澤酒造には、入口のミモザアーチ横、現ビール工場の場所に精米工場がありました。裏の田んぼで取れた米や地元の米を精米し、お酒を造っていたのです。その時の精米機と同型のものが、天青やモキチフーズガーデンの店内にいぶし銀な光を放ってディスプレイされています。

これは半世紀以上前の中野工業社製の砥石式醸造用精米機です。その後、時代の流れでお酒は大量生産をするようになり、酒米は外部から購入するようになって精米工場はビール工場へと変わっていったのです。

 

1)モキチフーズガーデン正面入口に置かれた中野式精米機。(高さ5m) 2)プレートには中野式酒造用精米機の文字が。3 )セットで稼働していたもう一つは天青入口に置かれています。4)表面に描かれた美しい装飾。

 

米は機械を循環しながら長時間かけて 削られていく。

時は令和。かつてあった姿を取り戻そうと私たちは4年前に酒米プロジェクトを開始しました。収穫した米の精米は外部に委託していましたが、協力農家さんの増加で収穫量も増えたことで精米工場設立の必要性が出てきたのです。それは、精米を委託する米量の増加に伴い、埼玉や山形までの輸送コストが増大したことはもとより、自分たちで育てた米を最初から最後まで面倒を見て、その米でお酒造りをすることで新たな境地に達することができるという考えからです。

 

小窓に注目!!お米が精米されています。

そしてさらには、出来上がった酒を瓶詰めし出荷、又自社レストランで楽しんでいただく。まさに、農業×酒造り×サービス・販売の6次産業 を全て自らでやることで、日本中探してもこんなことをやっている所は見当たらない!と、豊かな土地の恵みを生かした唯一無二の付加価値につながっていくと信じています。

精米機は2024年の2月に設置は完了し、3月には試験運転も開始しました。また、副産物として出る米粉を使ったメニューの白熱の料理対決も社内で行い、モキチ鎌倉店が見事優勝!レストランメニューにも登場予定ですのでお楽しみに!自家精米をすることでこうした新たな循環も生まれています。

熊澤酒造酒米プロジェクト・第二章は本格的に走り出しています。今後、第二章完結へ向けて、そして次なる参加型の第三章も視野に入れて、理想は大きくプロジェクトは進んでいきます。どうぞご期待ください!

 

精米後の糠(米ぬか)。削り歩合別に集める様子。

 

期待の新人 最新式精米機登場!

 

高さ8mにも及ぶ精米機は圧巻!

威風堂々現れたのは、新種のロケットか?はたまた天文望遠鏡か?いえいえ、そうではありません。これが噂の最新式精米機の全貌です。

50年ぶりに再稼働する精米機は新中野工業社製の醸造用精米機で、砥石式ではなくダイヤモンドロール式の最新バージョンです。何故柄にもなく最新式を導入!?という心配のお声が聞こえてきそうですが、ここはお酒の味に関わる大切な投資。大事に育てた可愛い我が子のようなお米が、一番良い状態で仕込みに入れるようにと願って頑張りました。そしてこれを元瓶詰め工場だった場所を整理しパズルのようにスペースを開けて設置しました。精米機は規格外に背が高いので、新たにそれを囲うような建屋を作り、酒造のシンボルの煙突に次ぐ高さになりました。建屋の中に鎮座するニューカマー、新中野式精米機の仕事っぷりに期待は高まるばかりです!

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