モキチカフェ特集 -モキチカフェのおもてなし-
窓が印象的な建物、それがモキチカフェです。中へ足を踏み入れると天井の太い梁がこの古民家の200年という時代を物語っています。元は青森にあった古民家を縁あってこの湘南の地に移築し、カフェとしての命を吹き込んで6年が経ちました。
当時、モキチトラットリアと天青2つのレストランを訪れてくださるお客様が増え、酒造の敷地は賑わいを見せていました。それはとても有難いことです。しかし、当初思い描いていた景色とは何かが違う。作りたいのは単なるレストランではなくもっとパブリックな空間。人々が思い思いに集まり有意義な時間を過ごすスペースだったはず・・・そんな思いが強くなっていきました。かつて蔵元の敷地には農作業を終えた人々がフラッと酒を求めてやってきて、いつの間にか宴会が開かれたり、四季折々の行事や豊穣を祝う祭りが開かれていました。そしてそこはいつしか文化が生まれる中心地となっていたのです。かつてあったその景色を取り戻すには、1人でも気軽に立ち寄れて、時には文化や音楽の発信地ともなるスペースが必要だという思いからモキチカフェはスタートしました。
オープンから6年がたち、そんなふうに過ごされるお客様を見るにつけ、思い描いていた理想の空間に少し近づけたのかなと感じています。人々の接触が極端に制限されたここ数年、年に数回行われていた暮らしの教室や音楽イベントも開催が難しくなっています。しかしこの数年で私たちが実感したのは、一人じっと籠ることで自分を守ることでなく、一人であっても安全で安らげる空間で心を癒すことの大切さ。そして文化を絶やさない事の大切さ。今後も暮らしを豊かにするイベントをこのカフェから発信していく予定です。
200年の歴史を経た懐の深いこのカフェは、今日も両の手を広げてここに集うお客様や私たちの活動を見守ってくれているようです。さあ、今日はどんなカフェ時間が待っているのでしょう。
さてカフェのスペースを少しご紹介しましょう。それはフロアごとに様々。中庭を眺める大窓の前の特等席。隠れ家のような中二階の小部屋。2階には古いコーヒーミルや本が並ぶライブラリーとその前の大テーブル、そしてゆっくりと語らえる椅子席があります。もちろん、中庭のメタセコイアの木の下でカフェメニューをお楽しみいただくことも!その日の気分や目的に合ったコージーコーナーでゆっくりと上質な時間を過ごしてください。
カフェではモキチベーカーのパンや、併設の2つの工房から届く手作りのスイーツやソーセージ、ベーコンなどを使ったメニューをお出ししています。また蔵元ならではの甘酒や酒粕を使ったドリンク、サードウェーブコーヒーなどのメニューもお楽しみください。