天狗シリーズ特集
熊澤酒造の天狗シリーズをご存知でしょうか。日本酒やビールといった醸造酒を、樽で熟成させたり蒸留したりしてパワーアップさせたスペシャルなものをそう呼んでいます。湘南ビールの天狗シリーズの初登場は20周年を記念してリリースした2016年秋のオクトーバーフェスト。それ以来、年に2回だけ長期熟成させた濃厚なビールをウィスキー樽に入れ、更に1年ほど寝かせるレアでマニアックなスペシャルビールのシリーズです。バーレーワイン、ウィートワイン、インペリアルスタウト、ベルジャンスタウトなどなど毎回違うビールを、今や世界的なウィスキーメーカーになったイチローズモルトさんで使用し終えた樽に漬け込みます。それを長期熟成することによりオーク樽に染み込んだウィスキーのエキスやフレーバーとマリアージュし、無限の奥行きを感じさせる逸品となるのです。25周年だった昨年は、出荷前に更に赤ワイン樽や白ワイン樽で再熟成させる取り組みにも挑戦しました。
そして、熊澤酒造開業150周年の今年、熊澤ならではということで、蔵の奥にある防空壕で3年もの間熟成させたサワービールが誕生します!それと同時に、前回のトピックスで登場したウィスキー用の発酵槽であるフーダー(木製タンク)が空いている夏の間を利用して、フーダー熟成の爽やかな天狗もリリースします。
酒粕を再醗酵させた粕取り焼酎を再蒸留したクラフトジン「白天狗」、ビールの麦汁を醗酵させ、蒸留を繰り返して造ったウィスキーの原液をオーク樽に漬け込み現在寝かせている「赤天狗」などと合わせ、マニアックな天狗シリーズを今後もご期待ください!
バレルエイジドビア(天狗ビール)
ウィスキーのオーク樽にビールを漬けこみ熟成させた「バレル(樽)エイジ」ビールです。ステンレスタンクでは作り出せない複雑な味と香りが生まれ、ゆっくりと味わいたくなるビールの概念を変える一品です。
フーダーエイジドビア(Fooder Aged Beer)
ベルギー南部で夏の期間だけ伝統的に飲まれていたセゾンというビアスタイルのビールを、フーダーで4ヶ月間熟成させました。セゾン特有の柑橘類の香りとスパイシーな香りに加え、フーダーからのバレル香が感じられる複雑なフレーバーを爽やかに楽しめるビールです。
バレルエイジドサワービール(Barrel Aged Sourbeer)150周年記念!
ベルギーの修道院などで伝統的に作られてきた自然発酵による、酸味のきいたサワービールが近年世界的に見直されています。そうしたサワービールはウィスキー樽などに染み込んだお酒の風味をビールに移しますが、このバレルエイジドビールはワイン樽の中に入れ、通年室温が安定している防空壕で3年間常温熟成することで、樽に住み着いた微生物の力を借りゆっくりと酸味をつけていきます。長期熟成により生まれた複雑な味わいと果実のような酸味が融合した野生味溢れるビールです。