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酒米プロジェクト

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熊澤酒造農業部の課題と対策

今年で5年目を迎える酒米プロジェクト。かつて当たり前だった地元の米で酒造りをしようとスタートし、周りの農家さんの協力を得ながらがむしゃらに突き進んだ4年間でした。”全量地元産米での酒造り”という当時は途方もないように見えた目標を真剣に掲げてきましたが、昨年はお酒全体の35%までを地元産米で造ることができました。

知識ゼロ、経験ゼロ、あるのはやる気と体力だけな危なっかしい我々のチャレンジを、叱咤激励しながらも見守ってくださったレジェンド農家の方々や、初めは遠巻きにみていても、だんだんと理解を示し最後には予定以上の作付けをしてくださった農家さん、他にもご協力いただいた皆様に感謝の念は絶えません。

さて、そんな酒米作りもここまで毎年着実に生産量を増やしてきた一方で、いくつかの課題もあります。ここで一度立ち止まって、その課題に取り組み対策することが未来への責任と考えて、今回は「熊澤酒造農業部の課題とその対策」をご報告します!

 

 酒米プロジェクト’23実績

 

●自社耕作地区及び面積 茅ヶ崎(赤羽根・芹沢),寒川 ・・・・合計 3.5町歩(3.5ha)

●協力農家さん・・・・20名

●米収量(自社+協力農家)・・・・33t 酒生産量の35%

●取り組んだ品種・・・五百万石/山田錦/春陽

 

課題と対策

 

1、人と設備の課題

コロナ期に始まった酒米プロジェクト。当時は時間に余裕ができた社員有志がこぞって農業部に参加していましたが、年々レストラン部門は参加できる人数が減っていきました。

また、任される耕作放棄地の面積増に伴い機械を導入してのスマート農業にシフトしたものの、数名では回し切れなく農業部員への負担増となっています。

この問題を解決するためにも、より効率的な作業ができる設備、機械の導入が不可欠となりました。そもそも古物好きの熊澤酒造。導入した機械は今まで全て中古の寄せ集めでした。これに始めのうちは知識と経験不足が加わり、トラクターが田んぼのぬかるみにはまり抜けられない、酒米雄町の太すぎる茎で稲刈り機が詰まって故障した、などなど様々なトラブルが頻発しました。今後は設備と機械の充実を図り、作業効率を上げて人手不足を補っていきます。

 

2、田んぼの課題

面積は増加したにもかかわらず、寒川地区は毒々しいピンクのジャンボタニシが大量出現。タニシの餌になる米糠を撒いて満足させる作戦など色々試すもどれも失敗。食い荒らされ、収量は大幅減となり自然の脅威を目の当たりにしました。来年度もタニシとの知恵比べとなりそうです。この問題は自分の田んぼだけでは解決出来ず、周辺農家さんと協働して取り組んでいきます!

 

3、米の課題

1、昨年度は熊澤酒造と協力農家さんで米の収量は33tとなり、稲作に取り組む面積は熊澤単体でも湘南地域でトップクラスとなります。また協力農家さんも20名まで増えました。ありがたいことにその数が増えるほど、一方でお米の収量は終わってみないとわからない不確定なものになっていきます。その結果、醸造計画を立てにくく昨年は酒造りの現場に負担をかけてしまいました。今年は協力農家さんとの連携をさらに密にとり、再度しっかりと収量と仕込みの計画を立てて商品にまで落とし込めるよう対策していきます!

2、今までは社内に無理やり米を置く場所を作っていましたが、収量が増えたことで保管場所が不足し、スペース確保が不可欠となっていました。

そこで駐車場横に屋根付きの米置き場を建て、安定して米の受け入れ、保管ができるようになりました!

 

良かった点も

1、不法投棄減

私たちの米作りは、地元に残った田んぼを残すため、近年増加している耕作放棄地を借り受けて始まりました。その耕作放棄地は現状罪の意識なくゴミが捨てられている無法地帯。その耕作放棄地が減ったことで、不法投棄も減っていると役所や農業関係者から嬉しいお言葉が届き、足元からできる地球に優しい活動となっていることを嬉しく思います。

 

2、酒造りが変わった!

原料から一貫した酒造りを行うことで、いかにこの地で生まれた米を生かした酒造りをして行くかをトータルに考える、新たな視点での酒造りができるようになってきています。米の収量は、田んぼの面積はもちろん、天候や害虫の影響などにも大きく左右され、計画通りには手に入らないということ。育てる稲は地域の土壌や水の抜け具合などを見極めて適材適所行わなければならないこと。そうしてようやく収穫した大切な米からできたお酒は唯一無二の価値を持ち、それこそが地場産業の豊かさとなっていくと確信が持てたこと。そう感じられたことは私たちにとって大きな収穫となっています。

 

酒造りを通し、地域に貢献し、商品とともに伝えることで世界中のファンに喜んでもらたい。そうすることが、今までご協力いただいた農家さんと熊澤の酒を愛してくださる全ての皆様への恩返しになると信じて、熊澤酒造農業部は今年も前へ進みます。応援をよろしくお願いいたします!

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